今年の夏、韓国の映画興行ランキングで一番注目されたのはハリウッド制作の超大作ではなく、1944~1945年、日本の軍艦島(長崎県端島)の海底炭鉱に強制徴用された朝鮮人たちの悲劇を描いた韓国映画『軍艦島』だった。
前作で1300万人の観客を動員したヒットメーカーのリュ・スンワン監督と、『太陽の末裔』で日本でもブレイクしたソン・ジュンギ、韓国の国民的俳優と呼ばれるファン・ジョンミンなど、韓国映画界を代表するトップスターたちが勢ぞろいした映画『
軍艦島 DVD』は、公開前から「今年の夏休みに最も見たい映画」に選ばれるなど話題を独占した。
最高の話題作らしく、2168スクリーンという、韓国映画史上最多の劇場(韓国の映画館全体(2575スクリーン)の実に85%!)を独占して公開された。
タクシー運転手 DVD公開初日には歴代最高のオープニングスコアである97万人の観客数を記録し、公開第1週目に400万人を動員するなど、歴代最高記録に向けて絶好のスタートを切った。
しかしその後、予想外の出来事が起きた。過度なスクリーン独占に対する批判とともに、映画の内容が期待したものと違うという否定的な評判がインターネットに殺到したのだ。「日本人の残虐さがきちんと描かれていなかった」「日本人よりも悪い朝鮮人が登場するところに腹が立つ」「軍艦島の実状を描いたのではなく、単なるハリウッド式の脱出映画を作るために軍艦島を利用しただけ」等々。
映画 軍艦島 DVDとうとう「植民地主義史観(日本の植民地統治を美化する歴史観)に立脚した親日の映画だ」「制作関係者が朴槿恵(パク・クネ)政権の重要ポストにいた人物だ」といった根拠のないデマの書き込みまでがあふれるようになり、制作会社側で捏造された内容を流布するネットユーザーたちを告訴することを検討しているという。
結局、
映画 VIP DVDネットの炎上と否定的な口コミは興行にも影を落とし、当初歴代最高の動員数を狙っていたというのに、今では損益分岐点を心配しなければならないほどの状況に陥ってしまった。