1943年、郊外の病院からリオデジャネイロに戻ってきたニーゼはペドロ2世病院の門を叩いた。
ニーゼと光のアトリエ DVDそこで同僚の医師が行う電気ショック療法で患者が絶叫する姿を目の当たりにした彼女は大きなショックを受ける。
暴力的な治療行為に異を唱えた彼女は作業療法の担当を命じられる。そこは実質、壊れたものの修理やトイレ掃除など、患者たちを働かせる担当部署だった。そんな冷遇にも怯まず、ニーゼは荒れ果てた病室を快適な場所に変えていこうと奮闘する。
ある日、ニーゼは患者が自由に絵の具を使ってアートに親しむアトリエを開くことを思いつく。
ブレードランナー 2049 DVDやがて患者たちの心に少しずつ変化が起こりはじめるが……
現代において精神病患者の人権を尊重するのは当然のことであるが、映画の中にはそこに辿り着くまでの歴史的に重要な一歩が記されている。
ブラジル映画として自国ではリオデジャネイロ国際映画祭で観客賞を受賞した本作を、高く評価したもうひとつの映画祭が東京国際映画祭だった。
しかし、実在するニーゼという女性精神科医は決して広く知られる人物ではない。
ニーゼと光のアトリエ DVD日本では同映画祭が彼女の功績を伝える大きな役割を担ったのである。
映画の舞台となっている1940年代当時、精神疾患の画期的な治療法とされていた手術があった。それは多くの患者を廃人同様にし、
映画 女教師 DVD時にはその命まで奪ったロボトミー手術である。
日本では、人間をまるでロボットのようにしてしまうことからロボトミーと誤認されていることも多いようだが、実際は医学用語でlobeは葉、すなわち前頭葉を指す。こうした誤った認識が広まるほど、ロボトミーの存在を知った人が同じようなショックを受けたということなのだろう。